「プリクラ」と「自撮り」のビューティーハッカー 大賀彩貴さん

流通の裏を読み、同じものを安く

彼女の追求は、写真や化粧で「盛れる」ことの他に、もう一つある。それは「より質の良いものを、より安く」手に入れるということだ。「ケチって質を落とすのは絶対に嫌だけれど、同じ質のものは最も安く手に入れたい。例えば、バッグは高級ブランドが良いけれど、洋服は安く買いたい。ヘアスタイルも、カットやエクステは決めた美容院が良いけれど、カラーは無料にしたい」。

例えば、買い物にはネット・オークションを利用する。「ひまさえあれば、ノートパソコンで『Yahooオークション』を、ガラ携で『shoppies』を、チェックしている。最近は母との協力体制で、母も同じ雑誌を買ってるので、電話越しに何ページの何がかわいいねと相談すると、母がオークションをチェックしておくと言ってくれて、母が落とせると、メールを送ってくれる。」

無料でヘアカラーをするためには、美容師のモデルになろうとする。すなわち、美容師はキャリアアップするために、所属するサロンでの試験や、業界のコンテストなどで、評価を受けなくてはならないので、そのための練習や、実技試験のために、人間のモデルを必要としている。彼女はそれになろうとしているのだ。「Twitterが一番良くて、検索窓に“カラーモデル”とか“モデル募集”などと入れると、結構ひっかかる。全然知らない人でも直接、連絡をとって、やってもらいます。」

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インターネットだけでなく、足も使う。「洋服はシマムラで買うのが好き。」シマムラとは、低価格で有名な『ファッションセンターしまむら』のことである。「でもシマムラに行く前に、絶対109に行く。109でお店を一通り見ると、一部のお店を除いて、似たような商品があることが見えてくる。私は、同じ工場で作られているのではないかなと予想しているのですが、そういう商品はシマムラにもある。ほぼ同じで、フリルがないとか、袖がないとか、ボタンがださいとかだけど、フリルやボタンは自分で付ければよいので、シマムラで買う。安くてたくさんの方がいい。お友達にこれシマムラだよと言った時に、おどろかれるのがうれしい。」

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彼女は、「より質の良いものを、より安く」手に入れるために、目的の品ごとに、最も合理的な方法を見つけている。それは、美容師業界のことから、流通の構造まで、細かく観察し、熟知しているからこそできる最適化である。